③.新規事業と資金計画

アイディアを事業化するための資金計画セミナー2~資金繰り表の作成はマスト!お金の見える化が大事な理由~

 

こんにちは!手元にお金を残す「超経理」の新井です。

今日は「アイディアを事業化するための資金計画セミナー」第2回目です!(前回記事はこちら

スタートラインは資金繰り表の作成!

Step1「お金(資金)の見える化」についてのお話です。

いきなりですが、ここで質問です。

「皆さんは、資金繰り表を作成していますか?」

 

会社にとって一番重要なのは、利益よりも資金(手元の現金・預金)です

資金があれば会社は倒産しません。資金をしっかり見える化することで、事業は進みやすくなっていきます。

資金をしっかり貯めていくためにも、まずは資金繰り表を作るところがスタートラインです!資金繰り表を作っていない方は、必ず作りましょう!

決算書=過去の数字。未来の数字=資金繰り表!

「賃借対照表」や「損益計算書」といった決算書は、最低でも年に一回は見ていると思います。

ですが、決算書というのは、あくまで過去の数字を集計したものです。未来のお金の予測や資金の流れは分かりません。

過去の数字を把握した上で、未来の数字を見ていくことが非常に重要になってきます。

例えば車の運転で、バックミラーを見ながら運転する方はいませんよね。前を見て、人が出てこないか、車が飛び出してこないか、先のことを予測しながら運転をします。

これは事業も同じで、常に予測を立てて仕事を進めていかないと、いざという時に資金がなくなってしまったり、やりたいことをやろうと思ったらお金がない、といった状況になってしまいます。

決算書は過去の数字、資金繰り表は未来の数字です。

変化に対応するには、未来の数字がとても重要になってきます!

この資金繰り表の例では、10月の段階で6,000円の残高がありますが、1月を予測してみると3,000円に減っています。

この3,000円が未来の資金予測です。この予測が予想通りなのか予想外なのかによって、今から立てる戦略が変わってきます。

未来を予測しながら、具体的に何に取り組んでいくことが必要なのか考えてみましょう。

黒字でも倒産することがある!黒字倒産の仕組み

次に、黒字倒産についてのお話です。

黒字倒産とは、勘定合って銭足らず。つまり、利益はあるが、お金(資金)がないことです。

黒字倒産になる理由は、大きく2つあります。

 

まず一つ目に、利益=手元資金ではない」こと。

例えば、1,000円の売上があったとします。そこから800円の経費を支払います。借入金がない場合、200円の利益が手元資金として残ります。

しかし借入金がある場合、その200円の利益から借入金を払わないといけません。毎月200円返済しているとすると、利益は全て借入金の返済となり、ゼロになってしまいます。

 

黒字倒産になる理由の二つ目は、「取引条件」です。

取引条件の中には、先にお金を支払わないといけない場合もあります。

この例では、手元資金があって、売上の入金があります。その後に経費の支払いをします。黒字になればなるほど手元のお金もしっかり残っていく理想的な形です。

ですが、こちらの場合を見てください。

例えば、仕入が1,500円あります。そして売上が3,000円あります。この時点では黒字になっていますね。3,000円の売上があり、経費が1,500円であれば、1,500円の利益が出ます。

ここで重要になってくるのが、支払の時期です。

手元資金が1,000円で、先に1,500円の支払いをしないといけない場合、お金が足りなくなってしまいます!

その後、売上3,000円の入金があるので、この例では3月には手元の資金はありますが、2月は手元資金がなくなって支払いができません。つまり、倒産の可能性があるということになります。

利益は出ているのに実際には手元のお金が残っていない。

このパターンは、よくある黒字倒産の例になりますので、ぜひ知っておいてください。

決算書より資金繰り表が重要な理由

なぜ、決算書より資金繰り表が重要なのでしょうか。

会社にとって最優先事項は「資金」です。

赤字であったとしても「資金」があれば事業継続は可能です。

黒字でも手元資金がないと黒字倒産になる可能性があります。

資金繰り表で未来の資金予測をしっかり立てて、事業を進めていきましょう。

まとめ

ここまでのまとめです!

資金繰り表を作ることがスタートライン!
お金の見える化をして、現預金残高の管理を行いましょう。

決算書より資金繰り表が重要!
黒字でも資金の不足は起きます。

黒字倒産を防ぐ!
入金されるまでが仕事です。

ワーク:資金繰り表を作ってみましょう!

最後に、ワークをやってみましょう!

今月の資金残高を確認して、3ヶ月後の最終残高がどうなるのか資金繰り表を作ってみてください。

その金額が予想通りなのか予想外なのかによって、今から取り組むべきことも分かってくると思いますので、ぜひやってみてくださいね!

次回は、3ヶ月分の資金確保についてのお話です。

 

手元にお金を残る仕組みを作って、あなたのやりたいことやアイディアを事業化するために、新井と一緒に学んでいきましょう!