部活ばかりで勉強はあまりやっていないし、将来のこともまだピンとこない。
そんな学生の方に、今回はお金の話をしてみたいと思います。
お金は、ただモノを買うためだけのものではありません。
君の未来の選択肢を広げるための大切な道具でもあるのです。
お小遣いと同じ?会社のお金の流れ
あなたは、コンビニでジュースを買ったこと、ありますよね?
例えば100円のジュースを買ったとする。
その100円、コンビニは全部丸儲けしていると思ってない?
実は、そうじゃない。
ジュースを作るには、お茶葉や水、ペットボトル、ラベル、キャップなどが必要。
これらを合わせてジュースのメーカーが作り、コンビニに売る。
コンビニは、そのジュースを例えば70円で仕入れている。
この70円が「材料費」や「仕入れ代」と呼ばれるものです。
これがまず経費のひとつ。
お店を続けるために必要なお金
この他にもコンビニを経営していくには、様々なお金が必要になります。
例えば、コンビニには、働いている店員さん。
その人たちの給料も当然お金がかかる。
さらに、ジュースを冷やしている冷蔵庫の電気代や、コンビニ自体の家賃も必要。
だから、残りの30円のうち20円くらいは、こういったお店を運営するための経費になります。
最後に残るのが“利益”
じゃあ、残りの10円は何に使われるの?
それが利益と呼ばれるもの。
この利益があるからこそ、コンビニは新しいお店を出したり、キャンペーンをしたり、災害のときに物資を届けたりできるんです。
お金はただもらって終わりじゃない
100円を払ったら、
-
70円 → ジュースの材料費やメーカーに
-
20円 → 店員さんの給料や電気代などに
-
10円 → 会社の利益に
この流れで、お店も会社も動いている。
そして、そこで働いている人たちの給料も、このお金の流れの中から出ている。
体験してみよう!お金の流れ
普段、自分が何にお金を使っているか、あまり考えたことはありますか?
実は、あなたがが使ったお金は、必ず誰かの収入になっているんだ。
ステップ1:自分が使ったお金を洗い出そう
まずは、最近買ったものを書き出してみよう。
・ジュース100円
・お菓子150円
・シャーペン300円
「たったこれだけ?」と思うかもしれないけど、そのお金はお店にとって大切な売上。
ステップ2:お店は給料を払っている
お店には店員さんがいる。
その店員さんの給料は、君やほかのお客さんが払ったお金から出ている。
しかも、給料はお客さんが何人来てもほとんど変わらない。
つまり、売上が少なくても給料は払わなきゃいけない。
ステップ3:収支表を作ってみよう
では、簡単な収支表を作ってみよう。
例えばこんな感じ。
項目 | 金額 |
---|---|
売上 | 10,000円 |
給料(経費) | 8,000円 |
利益 | 2,000円 |
この表を作ると、「給料が出ているから利益は思ったより少ない」というのが分かる。
売上が8,000円しかなければ…利益はゼロだ。
逆に売上が増えれば、利益が増えて新しい商品を入れたり、店を続けたりできる。
お金はぐるぐる回っている
さっきの収支表で出てきた給料。
店員さんはその給料で生活しています。
-
ごはんを買う
-
家賃を払う
-
スマホ代を払う
そして、そのお金はまた別のお店の売上になり、
そこからまた別の人の給料が生まれます。
お金は、ぐるぐると回り続けているんです。
君がコンビニで買った100円も、社会の中で何度も動き、誰かの生活を支えています。
まとめ:まずは未来を考える練習から始めよう
お金はただ「使って終わり」ではなく、社会の中をぐるぐる回っています。
あなたがコンビニでジュースを買った100円は、店員さんの給料になり、その給料はまたスーパーや別の店の売上になって、また誰かの給料になっていく。
お金の流れを知ることは、自分の未来を考える第一歩です。
将来どんな仕事をして、どれくらいのお金を稼いで、どんな生活を送りたいか。
それを考えることは、今は難しく感じるかもしれません。
でも今は、まだ「自分のことだけ考えればいい時期」です。
だからこそ、失敗を恐れずに、まずは考えてみる練習を始めてみてください。
「なんとなく」ではなく、「自分で選ぶ」未来へ。
君が今日から踏み出す一歩が、将来の自由につながります。